ボイトレのコツ
まずは、自分を知ることから始めて下さい。
自分の声はどんな声色なのか、喋ってる声、遠くの人に叫んでる声、親と話してる声 友達と話してる声 はしゃいでる時の声 恋人と一緒にいる時の声 この声の表情とその時の気持ちがどうなってるのか、この声を歌に生かします。
それと、大体自分の声の幅はどれくらいなのか?声の幅は広がって行きますので、ここまでしか出ないって思わないで下さい。声はどこまででも出るが、まだ開発されてないから出にくいんだって思うと楽ですよ。
自分の好きな曲と自分に合う曲とは違う人が多いいので、練習曲は合う曲を探してみて下さい。でもボイトレをやり続けると声の幅も確実に変わって行き、声色も変わっていくので、ワクワクしながら柔軟に対応して下さい。
チャレンジしたい曲ちょっとキーが高い曲やバラード 早い曲は、ボイトレを少しやってからチャレンジした方が良いですね。どんどんあきらめてた曲を歌うことが出来るようになりますから楽しいですよ。先を急がずにゆっくりと、夢を持って楽しんでボイトレをやって下さい。

どうして発声が必要か?
どうして発声をしなければいけないのか、つまらないと思う人もいると思います。こんなものは飛ばして、次に歌いたい歌を練習すればいいと思う人がいると思います。しかし、歌いたい歌を歌おうと思っても高い音大きな声が出なくて、結局発声に戻ってくることになります。生徒のEのグループの2人のボーカルもその一人ですね。ある程度歌えても行き詰まってしまいます。予想外の仕事ステージの多さや過度のストレスでポリープになったり声帯結節になったりしては大変です。ストリートパフォーマンスをする人も力んで大声になったりして声を潰しかねません。しっかりと発声の基礎を覚えて、どんな困難にも負けない、自由に空を飛べるような光り輝く歌が歌えるようにがんばりましょう。

楠木ヴォーカルトレーニング
1. ストレッチ
歌うことは、スポーツと同じなので、先ずはストレッチをして下さい。体が冷たくて硬いと、上手く声が出ません。20分~30分かけて、ゆっくりと体全部をほぐして下さい。体が硬いと自分の本当の声が出ません。ヨガが出来る人は一通りやって下さい。
簡単なストレッチの仕方
両手を上に交差して上に伸ばす。手を頭の後ろにして肘を持ち下げる。腕を前にしてもう一方の手でかかえる。頭を回す。ゆっくりと2回。股関節を伸ばす手首足首を回す。アキレス腱を伸ばす。前屈、横っ腹を伸ばす。

足を曲げて後ろで手で掴む。
足の裏 足首 もも裏&ふくらはぎ 首 背中 腰 腕 肩 胸 内もも 体側
足の付け根を中心にやってみて下さい。
忘れがちなのが顔のストレッチです。右に寄せて左に寄せて、上に下に寄せて、真ん中にすぼめて、そして外側に広げて、口角を上げたり下げたり、滑舌を良くするために、アイウエオを口一杯に使って広げたりつぼめたりして、早口言葉もやると、もっと良いですね。人前でやるとビックリされるので、なるだけ一人でやって下さい。(笑)
2. 姿勢
まず姿勢を真っ直ぐに。日本人のくせとして頭が前で、猫背で腰とお腹が前になって、Sの字のかたちの人が多いです。ピアノ線で頭から吊るされてストンと降りて膝はリラックス。歌はスポーツと一緒で、体全部を使って表現します。全てのスポーツは、姿勢が良くないといい成績に恵まれません。今の世代は特にスマホやコンピューターを操作するので背中が丸いのと、頭部が前に出ていたりします。実は、背中を真っ直ぐにした方が、声がスムースに出しやすいのです。自分でチェックするには、まず、姿鏡を用意して下さい。全体が映る方がより良いです。歌う時の姿勢をチェックして、壁にかかと、お尻、背中、頭をくっつけてみて歌って、少し離して歌って違いを感じて、又そのままの姿勢で壁にくっつくと、丸くなってる背中と頭が前に出ていたりしています。それを調整してください。ひざは、パンと張らずに緩めて下半身を中心に声を出して下さい。
3. 呼吸
呼吸には、胸式呼吸と腹式呼吸 があります。まず、胸式呼吸は、風船を膨らますように胸を使って、肋骨(ろっこつ)を広げるように息をします。深呼吸の感じですね。この呼吸で歌を唄うと、上半身に意識がいってしまい、喉が閉まって直ぐに喉が痛くなってしまいます。たまに全然大丈夫って言う生徒さんがいらっしゃいますが、たくさん曲を大声で唄ったり、長時間歌い続けたり、1週間〜2週間毎日声を出すお仕事の方は、いずれ炎症を起こして、ポリープになったりする可能性が高くなります。ストリートで歌ったりしてる人たち、あまり大きな声をストリートに響くように出し続けると、声帯結節になるケースが多いですよ。
(声帯結節の読み方は「せいたいけっせつ」と読みます。声帯結節は、左右の声帯にできるタコのようなものと表現されることが多く、多くの場合、長期に無理な喉の使い方をしたことで、左右の声帯のもっともよく接する部分が硬くなってタコができたような状態になることを指すとされます。声帯結節になると、声が正常の状態のように出せず、嗄声(させい:声がかすれるような状態)と呼ばれる症状があらわれます。このような障害を音声障害と呼ぶとされます。なお似たような病気で声帯ポリープという病気がありますが、こちらは声帯に腫瘤(しゅりゅう)ができる病気で結節とは異なるとされます)
という理由で、胸式呼吸ではなく、 腹式呼吸で唄って下さい。腹式呼吸は、何かの筒の中に風船を入れて膨らませると、筒は広がらないですが、風船は下に膨らんで伸びていきますよね。まず、胸を広げない、肋骨を広げないで胸を筒状にして下さい。鼻から息を入れて、肺に息が入って胸が広がらないので、下に下がります。横隔膜を肺が押し下げて、内臓君たちがプレスされていき、柔らかいお腹が出て来る、と言う仕組みです。声を出して息がなくなっていくと、自然にお腹が凹んでいきます。慣れたら、お腹ばかりを意識するだけではなく、脇腹や背中を意識すると、バランスよく膨らんでいきます。息を吸うのは肺ですが、お腹が出たり引っ込んだりするので、腹式呼吸と呼ばれています。
4. 丹田を知る
それともう一つ重要なのが、身体の中心にあるツボの丹田です。体幹を意識したトレーニングをすることで、スポーツがうまくなったりします。三木良介さんのロングブレスダイエットも丹田を意識してダイエットしましょうと行っています。ダイエットを考えてるボーカリストがいれば、是非、これで丹田を鍛えて痩せて下さい。私もその一人です。10キロ痩せました。
ではまず、自分のおへその下に三本指の腹を当ててください。その下が丹田です。尾てい骨を前へ押し出します。それか、お尻のホッペを絞ります。腹筋ではなくおへそのした辺りが引き締まるのがわかります。何回かやるとポイント辺りが硬くなる所があります。そこが丹田です。使い方は、声が安定しなかったり、キーの高い音を出す時に丹田を入れます。腹式呼吸が基本なので効果がない時は、ブレスをチェックして下さい。大抵、胸式呼吸か肩や上半身に力が入っています。決してたくさん吸おうと思ってはいけません。それだけで力んでしまいます。丹田を入れながら吸うといつもと少し少ない息だと気ずくでしょう。良いのです。高い音を出す時には特に息が半分ぐらいの方がスムースに出ます。たくさん吸って沢山だしすぎると逆に喉に負担がきてヘロヘロの声になってしまいます。
僕の生徒でサックスがうまい女子が歌を習っているんですが、声がデカい! 無駄にデカいんです。サックスはやはり肺活量の量でサックスのなり方も違うし、肺活量が多い方が余裕を持ってプレイが出来ます。しかし彼女がボーカリストとして声を使う時、調子がいい時は喉をキープする事は出来ますが、ストレスや緊張が高くなると、すぐ喉が疲れて、ダメになってしまいます。そうなのです。歌を唄うのに息をたくさん吸う必要はないのです。
発声基礎のルーティーン
発声基礎のエキササイズ
4+4 4つで吸って4つで吐く
4カウントで鼻から吸って4カウントで、唇を使わずに歯と歯を合わせてスーって音を出しながら口から出します。約2分ぐらい、しっかりと。
4+8 4つで吸って8つで吐く(あ~)
4カウントで鼻から吸って8カウントで今度はリラックスした声であ~って声を出してください。腹式と丹田に気をつけながら!
ここでスローモションでやると、息が先にきて声そして声がなくなり息だけ吐く。歌う時に喉を広げるのにイメージしやすすなります。

4+16 4つで吸って16で吐く(あ~)
4カウントで鼻から吸って16カウントでリラックスした声であ~って声を出してください。一カウント一秒なので16秒間 1小節で吸って4小節で吐く。結構大変なので、息の使い方に役立ちます。
2+16 2つで吸って16で吐く(あ~)
2カウントで鼻から吸って16カウントでリラックスした声であ~って声を出してください。
1+16 1つで吸って16で吐く(あ~)
1カウントで鼻から吸って16カウントでリラックスした声であ~って声を出してください。
0.5+15.5 16小節の中のさいごの半拍でブレスをしてまた15.5あ~
って声を出してください。簡単にゆうと16回しで16の最後の半拍でブレスをすることです。これで腹式呼吸と丹田をしっかり身に付けましょう。
早いブレス
これは言葉どうり一瞬で口で吐いて吸うブレスです。アツシ君がよく大きなフレーズの後のブレスを吐いて吸ったり、短いタイミングでも一瞬で吸えたりできるブレスです。最初は2拍に一回。つぎに1拍に一回。最後はドッグブレス。リズムに合わせて犬が口を開けて息をしてるように
1234 2234 3234 4234 と細かく少し長めに!
これを2セットやります。最後のブレスは早くて大変ですが、頑張ってやってください。腹式呼吸と丹田をしっかり
高い声を出す極意
声を出す考え方として高い声を出すイコール上の方って考えて大きな声を出そうとします。そうすると上半身に力が入りなかなか高い声も出ません。そこで解決策があります。まず音程が上がるにつれて上を意識するのではなく、3D的に考えて奥行きのある、やや斜め下に意識をして、少しずつだんだん遠くへと考えます。目の前にゲームの画面を思い出して、音程が段々遠くに行くのが見えます。そうすると、全ての音程が見えて、ちゃんと音程を取ること覚えます。2Dではなく3Dです。3Dです。
高い音は遠くに! 低い音は手前に!そして音量は低い声と同じ音量で高い音も出す。 逆に小さくなっても良いですね。極意です。
* リップロール
リップロールは、唇を震わせて タントリルは、ベロを上の前歯の後ろにつけます。
ブルルル
と音を出して行きます。
* タントリル
タントリルは、ベロを上の前歯の後ろにつけます。
ルルルルル
と音を出して行きます。
1. ブルルル と言いながら音を出します。それと同時にリズムに合わせて歩きます。2と4に膝を軽く曲げてアクセントを出しながら! 腹式呼吸と丹田をしっかり
2. ん~ガンガンガ~ (鼻濁音のがのほうが良いかも)
まず、口の中に空気のボールを入れて口を閉じ、ん~そして、喉と鼻のベンを開けたり閉めたりして、ガンガンガ~鏡を見て自分の喉ちんこが見えるようにベロを舌の歯にのせて舌根が下がっていること。上あごが上がっていることをチェックしながらおこなって下さい。腹式呼吸と丹田をしっかり
* 赤ちゃんの泣き声+音程
3. エアエアエア エア~エ~イイイ
自分の一番高い声で赤ちゃんが泣き出す前の感じで小さな声で
エアエアエア
そのあと、音程どうりに
エア~エ~イイイイイイイイイ
これは声帯を鍛えると同時に高い声で歌う時の準備に良い発声です。
腹式呼吸と丹田をしっかり
4. マモマメマモマメマ
これは早口言葉も含んでいるので頬っぺたをよく動かして口角をあげてやってみてください。腹式呼吸と丹田をしっかり
* ジャンプしながら
5. マ
これは軽くジャンプをして表と裏のリズム感を鍛えながら、腹式呼吸と丹田を意識しながらマで発声をします。斜め下に3D的に考えて遠くに、お~いって段々高くなるにしたがって遠鳴りするような声で。体も温まりとても良いトレーニングです。これはEのメンバーもやばいやばい連発(笑)
基本的な姿勢とテクニック
1. 聞いてる人のハートが震える歌を唄うためには?
今までやってきたブレスの使い方、アクセント、シャクリや音程、ビブラート、フェイク子音、口角、響き等々を感情に変えて、歌ってる詞の世界に入って行き、自分の感情と詞の感情をリンクさせて、人々の心に届けるように、表情豊かに訴えて熱く歌う、それが起きた時、人々はあなたの歌に感動するのです。

2. 人前で上がらないようにするためには
普段から人前で話したりする機会を増やしたり、ミーティングでも、学校での朗読に当てられた時でも、先生と2人で面談の時も、普通にリラックスして、出来るだけ沢山話してみてください。カラオケも1~2人で行かないで、みんなと行って、知らない友達も連れて行ってください。あとはしっかり練習をして、間違えても、突然のアクシデントがあっても、冷静に対処できるようになりましょう。基本的な考え方として、ライブ(生)なんですから、完璧なんて事はありえないと思って下さい。アクシデントがあるからライブなんです。要は心構えです。
3. 声の使い方
まず高い声は大きな声じゃないと出ないと思ってませんか? プロのボーカリストはロウもハイも同じ音量を出していると覚えておいてください。音程は、上下の高さではなく、高い音は遠くに、低い音は近くで、距離で音程を取ってください。歌の大きさも変わるし感情が、より豊かになります。その上で高い音を出した時に裏返りますよね。それが、ミックスボイスの扉です。慌てずに裏返った声をキープして音程を上げたり下げたり、地声に移って、また地声からミックスボイスに移行したりして、スムースになるように調整して下さい。ポイントは、地声とミックスの音量とミックスの音質。地声に近い音質にすると、スムーズに移れます。沢山歌う時やライブツアーで何日も歌わなければならない時に声が劣化するのを防ぎます。素晴らしい!
4. 失敗しない完コピのやり方
まず、ある程度聞いて覚えたら、曲のポイントとなる聴かせどころを探して下さい。喋るように歌ってる所、リズムを強調している所、メロディアスに歌ってる所、曲調、全体に1番盛り上がる所、1番、2番、そして、サビ の箇所。今度は、1行づつ、ゆっくりと丁寧に、何回も聞いてみて下さい。歌の入り口の息の使い方やアクセント、子音、ブレスの位置、量、声の大きさ、言葉の表情の仕方、語尾の処理の仕方や長さ、 それと、聞き落としがよくある小さなフェイク、大きなフェイク。出来るだけ何回も聞いて歌って、同じになるようにして下さい。アプリの耳コピを使うと、テンポを落としても、同じ音程で聴きやすいので、お薦めです。
5. ステージでの動きをカッコよくするためには?
リズム感を養う事です。基本は、ヒップホップやガールズポップ、オールドスクールダンスを習うこと。ミュージカルだと、クラシックバレエやジャズダンスを習うこと。楽器を習うこと。日本人外人を問わず、人のライブを観に行って、動きの良い所や、魅力的に感じる動きを、しっかりコピーして、練習やもちろんライブで試してみて下さい。それをビデオで撮って研究して、自分なりの動きを自分のスタイルとして確立していくことが大事です。